オスカー・ヨッケル(指揮)

Oscar Jockel , Conductor
【来歴】
1995年、レーゲンスブルク生まれ。
ヨッケルは、レーゲンスブルク大聖堂少年合唱団(Regensburger Domspatzen)で音楽教育を受け、指揮者ローランド・ビュヒナーのもとで学んだ。その後、ザルツブルク・モーツァルテウム大学で作曲をアヒム・ボルンヘフトに、指揮をラインハルト・ゲーベル(古楽)、ブルーノ・ヴァイル(ロマン派およびオペラ)、ヨハネス・カリツケ(現代音楽)、ヘルベルト・ベック、カール・カンパー(合唱指揮)に師事し、作曲の学士・修士課程および音楽理論の学士課程を修了した。また、グラーツ芸術大学でクラウス・ラングに作曲を学んだ。さらに、パリ国立高等音楽・舞踊学校(CNSMDP)にて、指揮をアラン・アルティノグル、作曲をフレデリック・デュリューに師事し、研鑽を積んだ。
ドイツ連邦議会より文化青年大使としてアメリカ合衆国での奨学金を受けたほか、レーゲンスブルク市、カイ=ウーヴェ・フォン・ハッセル財団、マンチェスターのロイヤル・ノーザン音楽大学からも奨学金や賞を授与されている。
2023年、作曲家および指揮者としての功績が評価され、ザルツブルク復活祭音楽祭においてヘルベルト・フォン・カラヤン賞を受賞。
【指揮者として】
2021年10月にベルリン・フィルハーモニーにおける指揮者コンクールでの優勝。カラヤン・アカデミーの指揮フェローとして「シーメンス指揮者奨学金」を受賞。これにより、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者キリル・ペトレンコのアシスタント・コンダクターとなる。また、ベルリン・フィルのアカデミー生とともに自身の演奏プロジェクトも指揮する。
これまでに、サー・サイモン・ラトル、エサ=ペッカ・サロネン、ラインハルト・ゲーベル、ハルトムート・ヘンシェン、マティアス・ピンチャーらのアシスタントを務めた。
また、バイエルン放送響、フィルハーモニア管弦、ヴェルビエ・フェスティバル室内管、ドイツ・カンマー・フィルハーモニー・ブレーメン、キプロス響などと共演しているが、2024/25シーズンの躍進は著しく、ザクセン州立歌劇場、ミュンヘン・フィル、ベルリン・ドイツ響、バンベルク響、ORFウィーン放送響、コペンハーゲン・フィル、SWR響、ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団、ゲヴァントハウス管、ケルン・ギルツェニヒ管、ウィーン・トーンキュンストラー管、シュトゥットガルト室内管、リュブリャナ放送響などに客演。カメラータ・ザルツブルクとピアニスト藤田真央とのツアーでは、ザルツブルク、ミュンヘン、ウィーンで共演。
近年、ザルツブルク復活祭音楽祭、国際ショスタコーヴィチ音楽祭、国際ブルックナー音楽祭などの音楽祭に登場。
【作曲家として】
2019年、アントン・ブルックナー私立大学(Bruckner Privatuniversität)とブルックナーハウス・リンツが主催するオルガン作曲コンクールで第1位を獲得し、また、モーツァルテウム国際財団からオペラ《Lob des Schattens》の委嘱を受け、ザルツブルクで上演された。2021年には、ミラノのフランコ・ドナトーニ作曲コンクールで優勝している。また、20/21シーズンにリンツのブルックナーハウスの初代コンポーザー・イン・レジデンスに任命され、多様な編成のための作品を作曲した。
作品は多岐に渡り、独奏楽器やサウンド・インスタレーションから、リンツ・ブルックナー管、カメラータ・ザルツブルクのための管弦楽作品までに及ぶ。
現在、ベルリン・フィルハーモニー、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、ウィーン楽友協会、クァチュオール・ディオティマ(ブルックナーハウス・リンツ)などのための新作に取り組んでおり、音楽劇の創作や、DJ・プロデューサーのウェストバムとのコラボレーション(ザルツブルク・イースター音楽祭&ゲヴァントハウス・ライプツィヒのメンデルスゾーン・オーケストラ・アカデミーとの共同制作)も進めている。