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ところで、この映画の原題は”Calvary”.

辞書によると、イエス・キリストが磔に処せられた丘、ゴルゴタの丘のことだったり、磔の像だったり、また、受難や苦難を意味する、と。

この映画を日本で公開するにあたって、確かに、「カルヴァリー」では映画のイメージを伝えるのは難しく、もしかしたら、ちょっと、ホラー映画とかオカルト映画のような雰囲気になる可能性も。その意味では、「ある神父の希望と絶望の7日間」は映画のストーリーを的確に表したタイトルと言えるかも。

でも、物語が伝えようとしていること、或いはジェームスの選択の意味、生き方などとのつながり、という点では、原題の方が・・・。







そして、その、許す、ということは、物語の帰結と、そこからの再生とも大きく関わっていて、その描かれ方がとても印象的な映画。

しかし、それにしても・・・。一体誰がジェームスの犬を殺したのかが謎。ジェームスに殺害予告をした男が、本気であることを示すためにやった可能性もあり、でも個人的には、肉屋の妻か、とも。


そしてもう一人。都会に住んでいるジェームスの娘。娘は、男に裏切られたようなことで自殺未遂をするようなタイプで、そのことは、母親の死や父と離れて暮らしていたことなどとも多分無関係ではなくて、父と娘の関係はやや複雑。でも村での日々の中で、わだかまりや過去を超えて、何かを分かち合う様子が描かれていて、多分、それは、許す、ということ。他者を、お互いを、許す、ということ。・・・多分。


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